2007-09-08

ニンビン省 その4 ニャンちゃん宅で

4月25日 午前中にファム・ティ・ニャンちゃんのお宅を訪問しました。
ニャンちゃんとは、11ヶ月ぶりの対面だった。

気になるニャンちゃの現状御報告だ
毎日ベッドの上で横になっている。顔色が一段と黄色味を帯びてきた。 そして、腹部は以前よりもやや大きくなり、固くなってきたように思う。
ニンビン総合病院に月1回通院。輸血は、現在年1回となっている。 体の中の血が減っていく。
作年の検査入院では、年2回の輸血が指示されていたが、輸血の回数は減った。増やせない理由:生き延びるために輸血をするのだが、回数を入れても造血機能がたかまらない。

そこで、支援隊は、昨年から続けている食生活のおかず改善の支援を更に1年延長するを決定し、ビンさんに資金を預けた。


食の援助には、「第一に、生命を維持し、寿命を保つ。第二に、精神と身体の生命力を増大させる。第三に、身体に輝きや活力を生む。第四に憂いや悩みを鎮める。第五に、飢えを癒し、衰弱を除く」の願いを込めている。

誰かが、今何をしたいですか? と質問した。「学校にいきたい」 ニャチャンははっきりと答えた。なんとしてもニャンちゃんには生き延びて欲しい。

左の写真は、2006年にハノイバクマイ病院に入院してもらったときの写真だ。

 2006年4月4日に、会の支援で小児科に検査入院してもらい、4月12日に退院した。 担当医は、ド・ヴァン・ズン医師。同医師の診察による病名は、先天性赤血球破滅貧血症で、原因は、父親からの遺伝と診断された。
 ニャンちゃんの診断所見だ。『赤血球が普通以上に破壊されることにより脾臓が非常に大きくなってきた(X線スキャンによれば腹腔は脾臓で埋まっている);血液中の鉄分値が高い;さらに栄養が長期的に不足している。よって、肝臓・心臓が膨れ機能不全となり、心臓からは吹きだしのような音がする』 

退院後の治療方法:『6ヶ月ごとに検査・輸血ため、地元ニンビン省の病院での検査・輸血でよい。輸血後しばらくは元気が回復するが、時間がたつにつれて赤血球が破滅されることによって、体力が徐々に低下してくる。その期間は6ヶ月と想定される。ただし、患者の健康状態が異常に悪化すれば、医師の指示によりその期間は1ヶ月毎に短縮される可能性がある』 
 『きちんと輸血が受けられれば、死んだお兄さんの25歳を上限としてあと数年くらい寿命は持つかも知れない。定期的な輸血治療を受けられないと死期は早まる。また、激しい衝撃を受けることにより脾臓破壊で死を招く恐れもあり、安静を必要とする。輸血以外の治療法はない。ただ、栄養の補給・摂取に特段の注意を払えば、投薬の必要ない』

 重症型ベータサラセミアでは、重度の貧血症状が生じ、黄疸、皮膚潰瘍、胆石、脾腫がみられることがある。骨髄の活動が過剰になり、特に頭部と顔面の骨が厚く大きくなる。腕と脚の長骨が弱くなり、骨折しやすくなる。ニャンちゃんの兄のハイ君に黄疸症状が見られたが、ニャンちゃんにも見られる。

お母さんや姉のクエンさんの話では、最悪の覚悟はしていて、「今は楽しく過ごさせてあげたい」という希望だった。この幼い命を、何とかして助けてあげられないものか。
(上の写真:ビンさんが毎月運んで下さるおかず代の記録。ビンさんと母親ルオンさんのしっかりした関係は、支援者を安心させる)Posted by Picasa

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