8月25日 ニャンちゃんの家を出て暫く走ると、バスが途中止まった。誰か気分が悪くなったか・・と一瞬不安がよぎった。
そうではなかった。旧女性兵士の方が、この黄色い箱一杯にケーキを作ってくださり、果物も持って、帰り道でバスを待っていてくれたのだ。
ベトナムの戦法を考える時、予期せぬ場所で、予期せぬ待ち伏せが、あの戦争ではあまたあった。
平和時のこの戦法は、”敵”を喜ばせるために十分智慧だ。ケーキは、芋から作ったもので、黒色をしていた。どのくらい時間をかけて作って下さったものだろうか。
気を遣うビンさんが頼んでくれたのかもしれない。いずれにしても、改めて、ビンさんの強力ネットワークに感心しきった。
ほんの数分だったが、バスの中で交流会が開かれた。
皆で、昼食後に頂いた。甘みをおさえて、とても美味しかった。おそらく朝早く起きて作ってくださったか、それとも前日腕によりをかけたものか。
あの黄色い箱には、善意が一杯詰まっていた。
ベトナムの田舎の人の暖かい心に触れると、これが、私たちが進めている支援交流の副次的な意義ではないと強く感じるのは、私一人ではないはずだ。
一方通行ではないのが、交流である。
この旧兵士の方の暖かいお気持ちで、また来年の交流は”お芋ケーキ”談義で広がり、厚みを増して行くことを確信するのである。
いや、その前にひとりこっそり、ニンビンを私は訪ねているかもしれない。そんな気がする。
そうやって、私はこれまでも輪を広げてきた。
ニンビンとかタイビンは、観光資源も少なく、何もないところだが、こういう人と人のつながである人脈資源は、観光資源を上回る大事なものである。
"お芋のケーキ”にも、東洋の智慧がこめられている。そこには、汲めどもつきない深みがある。
ごちそうさまでした。
ありがとうございました。
どうぞ、お元気で!
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