8月18日:ヴィンフック省は、ベトナム語で、Tỉnh Vĩnh Phúc と書きますが、漢字では『永福省』となります。永久(とわ)に幸福という意味です。何か行っただけで、幸せになりそうな・・・気がしましせんか? ヴィンフック省は紅河デルタ地方に位置しています。昔は、ヴィンフー省と言っていましたが、ヴィンフック省とフート省に分かれて、現在に至りました。
ヴィンフック省での奨学金贈呈式は、ヴィンフック省資源局の大会議室で行われました。支援隊の宮尾会長 ヴィンフック省資源局局長、外務省プレスセンター、レ・ドゥック・タイン氏、ヴィンフック省枯れ葉剤被害者協会グエン・チョン・ティ副会長が紹介されました。また、本日、タム・ズオン郡、ラップ・タック郡など3つの郡の枯れ葉剤被害者協会代表者も出席されました。
ヴィンフック省での初めての奨学金贈呈となりましたが、ハ・ミン・タン会長は、所用のため欠席されました。残念でした。
枯れ葉剤被害者協会の奨学金贈呈式に先立って、まず、ヴィンフック省枯れ葉剤被害者協会側の司会者から、次のような開会のご挨拶がありました。
「日本の静岡から、皆様ようこそいっらっしゃいました。ベトナム戦争はとっくの昔に終わりましたが,その戦争の被害はまだ残っています。枯れ葉剤の被害者は今も増え続けています。ベトナム政府も一所懸命被害者の支援に取り組んではいますが、力は十分に発揮出来ていません。海外の皆様の協力も得ル必要があります。2004年1月31日に訴訟をおこし、ベトナムの被害者もアメリカまで行って裁判に参観しましたが、まだ解決がされていません。本日、ベトナム外務省プレスセンター、レ・ドゥック・タインさんの紹介で、静岡で枯れ葉剤被害者支援に当たっている支援隊の皆様がヴィエッチ市までいらして下さいました。本日、2010年8月18日ですが、ヴィンフック省の資源局の会議室をお借りして、贈呈式を行わせて頂きます。」
続いて、支援隊を代表して、北村が挨拶申しあげました。
「支援隊を代表して、一言ご挨拶を申し上げます。本日の贈呈式ご協力下さいましたヴィンフック省枯れ葉剤被害者協会、ヴィンフック省資源局、また各郡の枯れ葉剤被害者協会の皆様に厚く御礼を申し上げます。今日の贈呈式は、二人のおかげで実現しました。一人は、外務省プレスセンターのレ・ドゥック・タインさん、もう一人はかつての559部隊女性兵士で、現在チュオンソン兵士連絡会ヴィンフック省会長のグエン・ティ・ティンさんという女性との出会いです。
本日奨学金を受ける皆様、ほんとうにおめでとうございました。これは、日本政府のおカネでもありませんし、日本の大企業のおカネでもありません。普通の日本の皆さんが、コツコツと働いて貯めたお金の一部です。
本日は,ヴィンフック省の隣のフート省出身のタインさんも、奨学金を出してくれました。タインさんに、もう一度拍手を贈ってあげましょう。ありがとうございました。この拍手で、あと5年は、奨学金を出してくれると思います。(会場笑い)
この地球上の一番の不思議は何だと思いますか? アメリカの詩人ホイットマンは、こういう風に言っております。「それは、あなたにも、そして皆にも、命があるということだ」と。
いま、勉強している皆さんは、お母さんもらった命を大事にして,勉強をずっと続けていってください。
私自身も奨学金で勉強した一人です。今,一番向こうに座っていらっしゃる名古先生という眼科のお医者さんも、奨学金で勉強した方です。今日奨学金を受ける皆さんには、生涯勉強を続けていただきたいと願っています。僅かなお金ですが、ぜひ有効に使ってください。
そして、辛い時、苦しい時、日本に応援団がいると思っていただければ、私たちは大変に嬉しいです。私たち日本人のおカネ、外務省のタインさんが出してくれたおカネを、ヴィンフック省の若い皆さんに使っていただくことを、大変に嬉しく思います。
最後になりましたが、奨学生のみなさん、そしてそのご両親、そして、ヴィンフック省枯れ葉剤被害者協会の皆様のご健康をお祈り申しあげます。ありがとうございました」
グエン・チョン・ティ副会長(医師です)からお礼のお言葉です。
「宮尾会長、北村さま そして訪問団の皆様。奨学生に縷々述べて下さったお言葉は、深く、広く、そして重いものと感じさせられました。今回、ヴィンフック省の学生に奨学金を与えてくださったことに、深く感謝を申し上げたいと存じます。ベトナムという国は戦争が長く続きました。枯れ葉剤も多量に撒かれました。枯れ葉剤の影響を直接に受けて苦しんでる兵士も多いわけですが、もっと悲しいのは、その被害を自分の子孫が受け継いでいることです。訪問団の中にお医者さんもいらっしゃるので、良くご理解頂けると思います。今後とも、この支援をぜひ継続していただきたいとお願いを申し上げます。ありがとうございました」
奨学生を代表して、グエン・フオン・リンさんから、謝辞がありました。
「グエン・フオン・リンと申します。本日,奨学生の代表として、ご挨拶申し上げます。本日、遠路日本からいらしてくださった日本の皆様に、厚くお礼を申し上げます。
ご存知の通り、1961年8月10日に、ベトナムに初めて、ダイオキシン・枯れ葉剤が撒かれましたが、その時から、たくさんの枯れ葉剤の被害者がでました。私たちも枯れ葉剤の影響を受け、被害をもっております。
本日、静岡からいらした皆さんから支援を頂き、言葉ではとても言い表すことはできないほど、感動しております。深く感謝しています。皆様への恩返しとして、これから勉強に頑張ります。そして、家族のため、国のために頑張っていきたいと思います。
皆様のご健康とご幸福をお祈り申し上げます。ありがとうございました」
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