2009-09-10

支援隊ツアー09(7) クアンガイ1

クアンガイの”シェラトン・ホテル”に着いた私たちは、30分の休憩を挟んで、直ぐ在宅訪問に出かけました。ブランチをとったせいもあって、全てを夕食に委ねようと、全員に納得して頂きました。このツアーを始めて以来、食事を抜いたのは初めてです。
訪問したのはクアンガイ市の外れにある、ブイ・ティ・タムさんのお宅です。地元の新聞社とテレビ局が取材に来ていました。テレビ取材は、支援隊の誰かが見たそうですが、記事はネットに乗るということで、残念ながら、本日まで、記事をみていません。
豚の贈呈書を受けたタムさんたち

タムさんは、1940年生まれ。今年69歳。外から見る限り、お元気そうに見えるのは幸いです。
タムさんは、1965年から1974年まで、クアンナム省クエ・ソン郡で青年先鋒隊に参加しました。役目は、チュオンソンに武器、食糧の運搬でした。
タムさんに施術する三田村さん

飛行機が枯れ葉剤を撒布しているのを見たことがあるはずです。
「見たことありますよ。霧みたいでした。枯れ葉剤を撒いた地域で、水も飲みましたよ。何も知りませんでしたからね」

1974年に結婚したご主人は2004年に、60歳で肺ガンで亡くなりました。ご主人は、健康がすぐれなかったので戦争は免除になったそうです。「夫も、枯れ葉剤被害者でした」と、タムさんは言いました? しかし話の中では、ご主人が、枯れ葉剤の被害を受けたきっかけとなる話は聞かれませんでした。

タムさんは、月に70万ドンほどの枯れ葉剤被害者手当を受けています。

検診する名古医師

ご夫婦には、3人の子どもがいましたが、2人(次男、長女)は死亡し、今一人長男フイン・ゴック・トアンさんが残りました。タムさんからすれば、ほんとうにかけがえのないご長男です。トアンさんは、今年35歳。両親が結婚した年に生まれました。

下見の日、タバコを吸っていました。1日10本とか。これが多いか少ないかは別です。私は、おせっかいと思われてもいいと覚悟の上、禁煙を呼びかけます。少なくともタバコは半減して頂きたい・・との強い気持ちです。がん細胞を作る最大の原因は、タバコです。たばこをやめれば、30%はリスクを減らせます。トアンさんは、半減や約束してくれ、握手もしました。お母さんと大事なお子さんへの副次的影響を考えれば、当然です。

次が大事なところです。

子どもさんが2人亡くなったときは、おかしいなと思わなかったですか?
「2人とも頭は大きく、目は開きませんでした。頭が大きかったので、帝王切開で生まれました」

2人のお子さんは、何年くらい生きていたんですか?
「2人とも、1時間くらいしか生きていませんでした。直ぐ死んでしまいました。とてもショックでした」

その後、タムさんは、「子どもを産めない体になった」と言います。これまで私が取材してきたご婦人たちに共通している問題です。生殖機能に障害を起こしたのでしょうか。ダイオキシンは怖い・・。

タムさん宅で
今は長男家族と6人で住んでいます。

ここでは、名古先生にお孫さんの目を検診して頂きました。
また、三田村さんには、タムさんの体を施術して頂きました。
有難うございました。

今年も、皆様からの寄付金で、豚を1軒に2頭贈らせて頂きました。豚に名前を付けて、贈呈書とともに、差し上げました。

豚贈呈にあたりましては、早期に寄付金を下さった方のお名前を贈呈書に入れさせて頂き、また、今回初参加の方、2年連続でご参加下さった方のお名前も入れさせて頂きました。
タムさん宅では、遠藤 信利さんの寄付金を使わせて頂き、信をとって「しんちゃん」と命名して贈りました。もう1頭は、川津 康代さんからの寄付金で、川を「せん」と発音して、「せんちゃん」としました。御報告させて頂きます。

それぞれ、発音練習もして頂きました。発音はお上手でしたよ。結構、これで雰囲気は
和やかになりますね。
                           
行き帰り、抗仏戦争当時フランスが作った飛行場の脇を通過しました。滑走路がしっかりと残っていました。自動車練習場になっており、免許取得のための訓練生が練習車を運転していました。インドシナ戦争の名残ですね。Posted by Picasa

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