日本のJRの総営業距離の2万キロにくらべれば、ベトナム鉄道公社の総営業距離は、日本のなんと1/8の2600km。なかでも、ホーチミン市とハノイを結ぶベトナムの大動脈「南北縦貫鉄道」は、稼ぎ頭で、その長さは1730キロ弱あります。
着工は1899年、完成は1936年と、長い年月をかけました。この路線は、抗仏戦争時代、ベトナム戦争時代、攻撃の対象になり、幾度となく破壊と復旧が繰り返されました。
ベトナム戦争終戦の1年後、1976年に全線が開通。以後南北縦貫鉄道は「統一鉄道」と呼ばれ、南北統一のシンボルとしてすでに30有余年走り続けています。
北はハノイ駅から、ホーチミン市のサイゴン駅まで。そして、ハノイ駅から北西の中国国境のラオカイまで。濃い森林、収穫間際の黄色く広がる水田、東シナ海沿岸をひた走り、トンネルを抜け、峠を越え、南部に広がる大地の平野を駆け抜け、列車は今日も走り続けています。 かつての戦場は、今は平和です。
ザービエン鉄橋を渡り、フエ駅に到着しました。狭い客室にいると、やはり足を伸ばしたくなります。支援隊のほとんどの人がプラットホームに降り立ちました。私も、カバンの中の財布が気になりましたが、部屋のベトナム人を信用して、思い切ってホームに降りました。朝のひんやり感が残っていました。
トウモロコシを買ってみましたが、あまりおいしくありません。これは皆に配らないことにしようと思しました。
さっき総営業距離を書きました。でもですよ、トゥイーチャムさんは、ハノイからトラックでほんの少し南下した後、3ヶ月の徒歩の行軍で、クアンガイに行ったのです。へこたれるもんですか。3ヶ月の行軍を考えれば・・ 列車の旅はまさに優雅な旅です。そのうえ、庶民の暮らしぶりもみえますしね。
部屋に戻りました。男子禁制の女性コンパートメントで、札束の勘定をしていました。奨学金の仕分けをしているのです。櫻井さんが計算をして、若竹愛さんが、お金を勘定して袋詰めを手伝ってくれていました。
この風景、ベトナム人以上におおらかです。
この風景、ベトナム人以上におおらかです。
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