フエ駅を出た列車は、ゆっくりと南下を始めた。ハイヴァン峠の北すそに位置する、漁村ランコー(Lang Co)村が見えてきました。まだ観光客もほとんど来なかった1995年ごろ。ゆっくりと白砂の海岸を何も気にせず歩いたものだ。そして、貝の浜焼きを楽しんだ物でしたが・・・。
やがて列車のスピードが落ちて、ハイヴァン峠にさしかかりました。海がどんどん下にいきます。
ダナンの方からくれば、ハイヴァン峠に雲がかかり、その先から曇りになると言われていました。フエからくれば、ハイヴァン峠の雲をぬければ、明るい日差しの天気が待っていると言われたものです・・・
さほど高くない峠であっても、快晴の峠から見下ろす景色は抜群です。皆が堪能したようです。
そして、列車は、ハイヴァン駅に停車しました。まるで、一呼吸れているようでもありました。
程なくして、絶景かな! 絶景かな!を思わせる景色を披露した統一列車は、胸突き八丁を過ぎて、乗車券の目的地ダナンへ向かって滑るように降りていきました。
戦争中、アメリカ軍が上陸したチャイナ・ビーチのナムオー村を抜けると、私たちはいよいよ下車の準備を始めた。
忘れ物は許されない・・・車掌さんが6号車の先頭の乗降口が下車専用になっていると教えてくれました。15人の移動は、狭い通路ではなかなか迅速に出来ません。
午前11時過ぎ、定刻より1時間10分以上遅れて、やっとダナンにつきました。
ドンホイやフエに比べれば、ダナンは大都会です。ホームに人が溢れていました。人いきれの中を、バスに向かいました。
駅前のトイレは有料でした。従って、小銭も持たずに、失礼した人もいたのかな・・・・? まあ、気にせずに・・いつかきた時、借りを返すとしましょうや。あるいは、外務省のタインさんに付けておくということで・・・
「有料の割には、きれいじゃなかった」と言っている人もいました。「有料なのにきれいじゃない」のは、ベトナムではスタンダードです。
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