2009-09-06

支援隊ツアー09(4) 統一列車ー2

日本のJRの総営業距離の2万キロにくらべれば、ベトナム鉄道公社の総営業距離は、日本のなんと1/8の2600km。なかでも、ホーチミン市とハノイを結ぶベトナムの大動脈「南北縦貫鉄道」は、稼ぎ頭で、その長さは1730キロ弱あります。
着工は1899年、完成は1936年と、長い年月をかけました。この路線は、抗仏戦争時代、ベトナム戦争時代、攻撃の対象になり、幾度となく破壊と復旧が繰り返されました。
ベトナム戦争終戦の1年後、1976年に全線が開通。以後南北縦貫鉄道は「統一鉄道」と呼ばれ、南北統一のシンボルとしてすでに30有余年走り続けています。
ガー(駅)・フエ

北はハノイ駅から、ホーチミン市のサイゴン駅まで。そして、ハノイ駅から北西の中国国境のラオカイまで。濃い森林、収穫間際の黄色く広がる水田、東シナ海沿岸をひた走り、トンネルを抜け、峠を越え、南部に広がる大地の平野を駆け抜け、列車は今日も走り続けています。 かつての戦場は、今は平和です。

ザービエン鉄橋を渡り、フエ駅に到着しました。狭い客室にいると、やはり足を伸ばしたくなります。支援隊のほとんどの人がプラットホームに降り立ちました。私も、カバンの中の財布が気になりましたが、部屋のベトナム人を信用して、思い切ってホームに降りました。朝のひんやり感が残っていました。

下り線のホームから上り線のホームを臨む
おいおい、あれはなんだ、大八車風の荷車が線路に置かれています。上り列車が1本向こうのホームに入ってくる予定ですが、だ、だ、大丈夫なのか、と気になります。

トウモロコシを買ってみましたが、あまりおいしくありません。これは皆に配らないことにしようと思しました。
成田~ハノイ~フエ・・長旅でもまだ皆生きていますよ。
さっき総営業距離を書きました。でもですよ、トゥイーチャムさんは、ハノイからトラックでほんの少し南下した後、3ヶ月の徒歩の行軍で、クアンガイに行ったのです。へこたれるもんですか。3ヶ月の行軍を考えれば・・ 列車の旅はまさに優雅な旅です。そのうえ、庶民の暮らしぶりもみえますしね。
時間を有効に!奨学金の袋詰め
部屋に戻りました。男子禁制の女性コンパートメントで、札束の勘定をしていました。奨学金の仕分けをしているのです。櫻井さんが計算をして、若竹愛さんが、お金を勘定して袋詰めを手伝ってくれていました。

この風景、ベトナム人以上におおらかです。

やがて、美景のランコー村が近づいてきて、南北の分水嶺、絶景のハイヴァン峠もほどなく・・というところです。外務省のタインさんが、ダナン到着は30分以上遅れると・・と教えてくれました。ベトナム人が言うのですから、確定なのでしょう。単線運転は、これだからなぁ・・・。事故が起きないだけ、ましだと思わなくちゃ。ね。
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