2011-02-19

蓮の花奨学生からの便り(8)

私たちは枯れ葉剤被害者2世へ奨学金をささやかに支援していますので、奨学生から送られてきたお手紙をその都度翻訳して紹介しています。奨学生からの便り8回目は、ニンビン省からです。初めて外国に手紙を出す興奮が伝わってきます。そして、ユーモアも。

愛のベトナムさわやか支援隊会長 及び皆様へ

川津 康代様へ

私はドー・トゥ・フエンで、ニンビン省ルオン・ヴァン・トゥイ高校の数学専攻の一年生です。

このたび、生まれて初めて外国に手紙を出しますので、大変喜んで書いています。私が初めて外国に手紙を送るのは、太陽が出る国、桜の国、その相手は愛のべとなむさわやか支援隊の皆様へです。
きれいな字で書かれた手紙

まず、親が感謝しているありがたい気持ちを皆様に伝えさせて頂きます。そして、もまた、皆様お礼の気持ちを送りたいと思います。皆様からの声援と奨学金を頂き、勉強頑張ることが出来ました。真にありがとうございます。
さわやか支援隊の皆様と交流した時のことをまだ覚えています。とても、温かい雰囲気でした。皆様から沢山良いお話を聞かせて頂き、私は日々の生活や、一生懸命勉強すると云う志を高めることが出来ました。そして、親を大切にして、先生方を敬い、友達を大事にすることがとても大事な事だと理解しました。

前期の成績はとても良かったです。各科目の点数が高かったですが、その中で数学は一番高い(9.5/ 10点)です。それ以外に、学校の活動にも参加してリーダーとしてやっています。

皆様、私はニンビン省にある枯れ葉剤被害者協会から学習面で助けて頂いていますが、親はよく病気になりますので、経済問題がとても厳しいです。ですから、他の友達の生活と比べることなく、お金の使い方には気をつけて大切に使用しています。ほとんど本等を買って自分で勉強しています。
フエンさん(左)が持っている封筒が届きましたよ。 
今回の手紙には、一つの期待をかけています。それは愛のベトナムさわやか支援隊の皆様が2011年にもニンビン省に来て、また温かい交流が出来れば、きっと皆様喜んで頂けると思います。そこで、私達は一人一人の学習の結果や頑張ったこと等を報告できると考えています。

そうそう、今度は、是非皆様の大好きな人(奥さん、彼女)を連れて来て下さい。私は奥様に会って御礼を言いたいです。

最後に皆様とご家族のご健康と幸福のためにお祈り申し上げます。

DO THU HUYEN

フエンさんへ!
外国への初めてのお手紙 たしかに届きましたよ。私もとってもうれしいです。
日本のことを、「日出(いず)る国」と表現してくれました。どこかで調べてくれたのですね。どこの国もでも太陽は昇ってくるのですが、この表現は、東洋の一番端(はし)に位置する日本のことを、中国大陸から見た表現として伝わったものです。「日本」という国号は、現在では702年に中国の唐が認めていた記録があるようですが、私は専門家ではないので、このくらいにとどめておきます。ボロがでますので。

まず数学を初め、他の科目で優秀な成績をとったとのこと、おめでとうございます。正直に嬉しいです。それがまた、私たちの元気にもつながりますので。

ニンビン省での奨学金贈呈式のあと懇談会をもちましたが、表の大通りからトラックの勇ましい音が何回も飛び込んでき、そのたびに話を中断しましたので、私たちの話が皆さんにどこまで伝わったか心配していました。でも、そういう悪条件のなか、お話を熱心に聞いてくれたことがよくわかり、このお手紙を読んですごく感動しました。ザンさんという優れた通訳のおかげでもあります。

今年は、奥さんや彼女と一緒にきてほしい・・・とのこと・・いつもそうありたいなと思いますが、なかなか難しい問題もあります。懇談会で、そういうこともいつかお話ししたいと思います。あの時一番真面目な顔をしていたフエンさんですが、手紙には結構ユーモアがあって・・懇談会では皆緊張していたんですね。こういうお手紙をいただくと、私たちとニンビンとの距離がぐっと近づきますよ。

学校の活動も頑張って、よき指導者になってください。お手紙、ありがとう。また、お会いしましょうね。

北村 元 愛のベトナムさわやか支援隊 Since 1990
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