贈呈(1)
ラム・ヴァン・タン(Lam Van Tan)さん。
69歳。
右耳は機能していません。左耳も、大声ではなさないと、勿論通じません。
補聴器は左耳を使用しました。
「先日、補聴器のことを詳しく聞きました。慣れるまでに2~3週間かかると言われました」と、話す。
通じた時のお顔は、輝いていました。
1965年に北ベトナム人民軍に入隊。
1967年8月、歩兵として戦場に赴く。
戦場は南部で、タイニン省、ホーチミン市(旧サイゴン市)クチ、ドンナイ省、カンボジアにも出入りしていた。
枯れ葉剤の撒布は、数えられないくらいほどたくさん戦場でみた。特にタイニン省で。
B52の爆撃を受けたこともしばしば。タイニン省には、67年から72年まで駐屯した。
戦争が終わって、サイゴンに入った。
だが、カンボジア紛争のために、1979年からカンボジアに再度出征した。
1987年9月1日除隊。
長い戦地での生活。
左上の写真は、前列中央がタンさんご夫妻。
「腰がいたくて動けないこともある」と言うと、大釜会長が、自分用に持参した鎮痛消炎剤を差し上げました。
心配していた奥さんが、何度も何度も御礼を言って涙を流して喜んでいました。
人の話が自分の耳に聞こえるほどうれしいことはありません。
少しでも役にたてたことは、支援隊の大きな喜びです。
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