2008-09-17

支援隊ツアー2008(4)蓮の花奨学金贈呈Ⅰ

ハノイの友好村 二つ目の目的は、奨学金の贈呈です。
バオ君に蓮の花奨学金を渡す大釜会長

チン・クオック・バオ(Trinh Quoc Bao)君です。1995年生まれです。ハノイ市タイン・オアイ郡(旧ハタイ省) ノン(菅笠)の生産地で有名なハドンに近いところです。

大釜会長から、証書と奨学金130万ドンが贈られました。

証書の内容です。「私たちは、バオ君が一所懸命勉強できるように、愛のベトナムさわやか支援隊として今後1年間にわたり、学資金の一部130万VNDの奨学金をお贈りし、バオ君を応援致します。
人は、ひとりぼっちでは生きていけません。たくさんの友人を作って、人の役に立てる人になって下さい。そしてベトナムの平和に力を尽くしてください。2008年8月10日

バオ君のご家庭を簡単にご紹介します。

父親のチン・スアン・ディンさんは、戦争中に、第510部隊で、中部チュオンソンの交通部に所属。武器の輸送に従事しました。南はカントーまで、北はヴィンリン、ラオスのアトポーなどに輸送したそうです。「トラック30台のコンヴォイで行って、10台しか残らなかったこともあるし、10台のコンヴォイで行って、1台も残らなかったこともありましたよ」

それを生き抜いた方なのですね。

「障害者の学校で勉強するには、補聴器もいります。子ども2人は家が遠いので、学校まで連れて行かなくてはならず、ヘルメットも必要です。バオは、耳が聞こえません。話せません。音などはほとんど聞こえません。」と父親は言っていましたが、バオ君は少し声を出して話せました。練習が必要と思います。ズン理事長は、「声を出して話すようにしなさい」とアドバイスしていました。

精神的には安定していますが、音が聞こえたりすると、すぐ起きて走ります。布団から飛び出して、家中を走り回り、外に飛び出します。少ししたら、戻ってきます」と、お父さん。

父親ディンさんは農業。2人の子どもを朝連れて行って、夕方また連れて帰ります。往復40キロの行程。息子とは、手話の会話です。

「息子は学校に行くのが楽しみです。朝5時過ぎに起きて、6時には家を出ます。この子は、友好村に2年住み、ここで育てて頂き、大きくなりました。友好村では刺繍をしていました。スポーツはサッカーが好きです。ほんの少しでも援助して頂ければうれしいです」と、この3月に話していました。

奨学金証書を読み上げる大釜芙美子副会長(下)

ダオ・スアン・トゥン(Dao Xuan Tung)君です。1993年生まれ。 出身は、ハノイ市フー・スエン郡(旧ハタイ省)です。大釜芙美子副会長から、証書と130万ドンが贈られました。

証書の内容です。「私たちは、トゥン君が勉学に励めるように、愛のベトナムさわやか支援隊として今後1年分の学資金の一部130万VNDの奨学金をお贈りし、激励したいと思います。人間は、ひとりぼっちでは生きていけません。
貧しさや障害に負けることなく、自分の能力を磨き、健康で、有意義な学校生活を送り、良い友人を作ってベトナムの平和に役立って下さい。2008年8月10日」

男性二人とも聾唖の生徒さんです。頑張っている二人です。ご両親も苦労して、学校に送り出しています。今回の奨学金受領にあたり、大変喜んで、御礼を述べて下さいました。

宮尾事務局長に笑顔をみせるランちゃんとズン理事長(右)

3人目は、クアック・ティ・ラン(Quach Thi Lan)さんという女生徒です。1992年3月24日生まれ。出身は、タインホア省ニュー・タイン郡マウラン村です。タインホア省は大きな省ですが、ニュー・タイン郡は南部で、マウラン村は、省都タイン・ホアから車で小1時間の所です。タインホアの少数民族出身の子です。そこにお母さんがいます。お父さんは、亡くなっています。「家には、牛5頭と豚2頭しかいません」と、ランちゃん。

証書の内容「私たちは、ランさんが一所懸命勉強に励めるように、愛のベトナムさわやか支援隊として、学資金の一部130万VNDの奨学金をお贈りし、ランさんを応援致します。人は、ひとりぼっちでは生きていけません。立派な画家になって、お母さんを喜ばせてあげて下さい。現代のハイ・バー・チュンとして、画でベトナムの平和に尽くして下さい。2008年8月10日」 宮尾事務局長から贈られました。

ランさんをちょっと紹介します。末っ子。1年に1回、テット(旧正月)の時に故郷に帰ります。ニャンちゃんと同じく脾臓肥大で、2006年に手術で一部を切除しましたが、現在は問題がないそうです。「手術前は、痩せて顔色も青白かったです。切除しなかったら、命にも影響があったと思います」と。「手術前は怖かったです」と、ランさん。中学1年生ですが、既に16歳です。「健康を心がけています」 

友好村の近くの中学校に、友好村が買ってあげた自転車で通学していますズン理事長が英語とアートが得意。刺繍作業が好き。

画家を目指しているそうです。風景画が好きで、クレヨンを使います。下の画は、私が3月に行った時に約束してくれて、今回頂戴した画です。車椅子に乗った友達を助け合っている画です。弱者を思う彼女の画です。他にもう1枚ありました。12月に沼津で開催する写真展(主催:愛のベトナムさわやか支援隊=三島市)で、この絵も展示する予定です。

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