2008-09-17

支援隊ツアー2008(3)友好村の植樹

8月21日 午前8過ぎにホテルを出た私たちは、ハノイ友好村に向かいました。今回は、3つの支援目的があります。 その一つが、植樹です。午前中とはいえ、すでに高湿度の33度では、涼しい顔など、出来ません。
名古澄代さん(左)と金原昇さん

友好村から、昨年、「木が枯れたので、同じ木を植えてくれませんか?」と。依頼されたのは、10本のカウ・ヴアという木です。日本語名は、ビンロウ樹。園芸の業者といっしょになって、10本を植えました。

少しだけ、ビンロウ樹のはなしをしましょう。

ココヤシの幹は太くて反っていますが、ビンロウ樹の幹は細くても、天を突くように一直線に伸びています。 ベトナムでは、「ビンロウの実」「キンマの葉」「石灰」をセットにして噛みます。ビンロウの渋みに、キンマの辛みが混ざり合って、強烈な刺激です。

ビンロウの実には興奮物質アルカロイドが含まれ、コカの葉(コカインの原料)のように精神を高揚させる作用があります。実際にビンロウを朝噛むと眠気が消えるそうです。若干の依存性もあり、常習者はビンロウがきれると眠気や倦怠感などの軽い禁断症状を起こす、とか。ビンロウとキンマを噛む習慣はとくに高齢の女性に多く、たまったツバを吐き出しながら長時間噛みつづけます。ときどき道路でみかける真っ赤な血のような吐き出したツバがありますが、あれは、これです。事件でも、病気でもありません。

「土をかぶせました」と、北村修治さん

さて、木を植えることは、命を育てること・・・本当に枯れないように、育てて頂きたい・・・ほんとうにそう思いました。友好村では、私たちが2003年に植樹した木が、数本か枯れました。再び寂しい思いをしたくないので、「ご面倒をおかけしますが、成長のためにご協力をお願いします」と、ヅン理事長には切にお願いしました。

川津康代さん(左)宮尾事務局長(中央)

植樹中に、蟻と格闘している人もいました。全員参加で汗を流した植樹。成長には10年はかかります。

ロシアの諺に、「森を伐ることは、自分に傷つけること」 「木を植えることは、命を延ばすこと」とあります。「木を枯らすことは、自分の命を絶やすこと」と、ロシアでは言われてしまうかもしれません。

名古彩香さん(左)名古良輔さん(中央黒服の人) 深瀬宏子さん(右帽子の女性)
三草二木の譬え」があります。大地には、さまざまな草木があります。同じ雨を吸収しても、個性に応じて枝を広げ、多彩な花を咲かせる、という話です。雨は平等に大地を潤しますが、その雨を受ける草木は、上中下の草(三草)や、大小の樹木(二木)などさまざまであり、その種類に従って生長していきます。
個性豊かに成長することを祈っています。
                            
このカウ・ヴアの木が、ここの大地に影を落とすようになり、その下で子どもたちが憩う姿をみたいものです。
友好の植樹が、やがて亭々たる巨木となっていくよう、お互いにしっかり育てていきたいと強く思いました。「信頼と友情の絆」です。そして、何にもまして強調したいのは、利害を超えた友好村と支援隊との「人間の絆」であるということです。Posted by Picasa

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