今回は、支援の旅を離れて、ベトナム南部ベンチェ省の話です。
ベンチェ省は、 メコン川デルタ地帯を形成する13の省の一つで、3つの三角州から構成されています。ココナッツの森林におおわれた肥沃な土地であり、農業が盛んです。特に果樹園、水田が多く、また、淡水魚・海老などの水産物も豊富で、観光客にはシーフードが人気です。
観光ではメコン川クルーズを初めとするエコツーリズムが人気で、観光収入は年20%の割合で増加を続けています。ベンチェ省は、 メコン川デルタ地帯を形成する13の省の一つで、3つの三角州から構成されています。ココナッツの森林におおわれた肥沃な土地であり、農業が盛んです。特に果樹園、水田が多く、また、淡水魚・海老などの水産物も豊富で、観光客にはシーフードが人気です。
熱帯モンスーン気候帯に属して、雨季と乾季があります。5月から10月までが雨期、11月から4月までが乾期で、年間平均降水量は 1,250mm から 1,500mmほどあります。年間平均気温は摂氏26度から27度ですが、今年はどうだったのでしょうか。
古いベンチェ橋 ホーチミン市からはミトーを経由するのが一般的ですが、ミトー中心部からベンチェ中心部まではフェリーと路線バスを乗り継いで約1時間。結構不便です。2009年1月19日現在ベンチェ省チョウタン区とティエンザン省のミトーを結ぶラックミエウ橋が正式に開通しました。
これで、フェリーの運航は中止されてしまいましたが、庶民の生活が便利になったかどうかは、分かりません。
ベンチェ省はベトナム戦争で枯葉剤の被害を受けた地域の一つです。当時ベンチェ共産党委員長であったグエン・ティ・ディン(Mrs. Nguyen Thi Dinh)夫人率いる女性部隊が米軍と戦ったことでも知られています。11月には、NHKでドキュメンタリーをやるそうです。
ベンチェ省の一人当たりのGDPはメコンデルタ地帯平均の90%と、やや低く、貧しいです。
ベンチェ省の一人当たりのGDPはメコンデルタ地帯平均の90%と、やや低く、貧しいです。
ベンチェ省の貧しい生徒への奨学金として、1994-2009年までに、合計8億8000万VND(現在の換算で45,600米ドル相当)以上を援助してきた、越僑のガー夫人がいます。年平均2850米ドルとなります。
2010年8月30日、フランス在住の越僑で、レ・アミ・ドゥ・ベトナム会長でもあるグエン・ティ・ミー・ガー夫人は、ベンチェ省枯れ葉剤被害者協会を通じて、貧困家庭の子弟、孤児、障害者23人に、5900万VND(3056米ドル相当)の奨学金を贈呈しました。奨学金は、家族の貧困状況や学力に応じて、最低150万VNDから最高400VNDです。
小学校、中学校、高等学校の生徒に対する奨学金とは別に、今年、ヴェトナムの友協会は、ベンチェ省の貧しい学生のために無利子で学費を貸与もしました。ベトナムの友協会は、他の学生にも広く貸与出来るように、資金を受けた学生は、卒業後、安定した仕事に就いた後、毎月、貸与金額の20%を返還することを義務付けています。これは、大事なポイントです。
グエン・ティ・ミー・ガー夫人は、サイゴン生まれ。1969年にフランスに渡りました。彼女の夫は、ベンチェ省生まれ。夫妻には、2人の子供がいます。ガー夫人は、現在、フランスで美容師をしています。しかし、祖国で貧乏で、孤児になったり、障害をもった学生には心を痛めてきました。
『ヴェトナムの友協会』は、フランス、ベルギーとスイスの友人や、自分の娘、息子、息子の妻と義理の息子の財政援助を募り、1992年に彼女が設立したものです。草の根の庶民の努力に、共感を覚えます。(了)
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