2010-09-16

望みは捨てていない 米カメラマンの報告

今回は、ダナンを取材したアメリカ人カメラマンの報告がベトナム紙トゥオイ・チェ紙に9月5日に掲載されましたので、支援の旅を中断して、ダナンとの関連で先にご紹介します。以下は記事です。
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枯れ葉剤の被害者や家族、親戚の心の中には、巨大な前向きのエネルギーがあります、言ったのは、先月ベトナムを訪問したフォトジャーナリスト、エド・カシ氏だ。
ベトナム戦争の前後に人の暮らしを撮ったことで有名なこのアメリカ人カメラマンは、ベトナム報道企画でダナンとハノイを訪問した。それは、永続するエージェント・オレンジ汚染の環境と健康への影響についてマルチメディアで報道するジャーナリズム奨励金企画だった。

 カシ・カメラマンの企画は、ダナンの2家族に焦点を当て、アメリカの新世代に、戦争の遺産がベトナム人にとって進行中の医学的、社会的、政治的問題のままであるので、枯れ葉剤の悪魔の物語はまだ終わっていないということを伝えようとしている。
私がヴェトナムで介護する人の動きを捉える時には、いつも元気をもらい、感動する。

私たちは、他人の面倒をみる行為どころか、他人をことすら気にかけなくても容易に済む時代に生きている。しかし、これらのエージェント・オレンジに苦しむ人の親は愛しい人の世話をするという普遍性があることを私に思い出させた。

この行為は、国境、文化の溝と世代の分裂を超えている。

これは、人が身を持って証明することの出来る人類で最も純粋な形の1つだ。そして、私はヴェトナムの家族が私に見せてくれた親しさと率直さ感謝している

と、彼は言った。
 
企画の目的はアメリカ国内のベトナム人社会の意識高揚と、ベトナム戦争が残した多くの負の遺産の1つを新世代に教育し、新たな報道をすることによってこの重要な問題の風化を防ぐことであると、彼はトゥオイ・チェ紙に話した。

 アメリカ軍が、数十年前に、ヴェトナムのでジャングルを破壊するために撒布した枯れの主要成分であるダイオキシンの遺産は、遺伝的に代々に伝わっているという事実により、ベトナム人の生命に今日までも損害を与え続けている、と彼は語った。

300万人以上のベトナム人が、この化学剤の影響を受けた。その結果、健康問題と恐ろしい奇形、障害と身体的で精神的な問題を持った子供たちが生まれてきた。

 彼はリー(Ly)という9歳の少女の写真を撮り続けた。祖父が北ヴェトナム軍で戦っている間に枯れ葉剤に暴露し、(第三世代の)彼女は障害をもって生まれた。少女の母親レ・ティ・トゥさんもまた、同じような健康問題で苦しんでいる。

リーちゃんは、頭と顔が大きく、目は突き出あ状態で生まれた。胸も突き出て、時々呼吸困難を引き起こす。彼女は、病院の入退院を繰り返している。
 
しかし、彼女は、7才の弟や従兄弟たちと歌ったり踊ったりするのが大好きな活発な子供だ。
 カシは言った。

プロジェクトに取り組んでいると、いろいろな感情が湧いてきた。

 リーの毎日の暮らしぶりを見、彼女の健康診断を入手して、彼女の細かい状況を知るにつけ、一般の人が触発されるような有用な情報を報告し提供することが大事だと思った。...そうすれば、おそらく、この問題にもっと多くの支持を提供することになるのではないか

彼が訪問したもう一家族には、重い脳障害で会話ができない2人の男の子がいた。

2人の男の子に母親が優しくマッサージをしているのを見て、私の責任をひしひしと感じた。
 唯一の希望は、時間とともに、枯れ葉剤の被害の数が減少してほしいということだ。

 しかし、ダイオキシン毒性からすれば、ものごとが良くなるのを感じるのは難しい

だから、唯一の真の望みは、解決方法と苦しむ人たちを助けることが芯から好きな人々がいればい
と、彼が言った。

 しかし、カシにとって、毎朝二人の息子の体をマッサージする母と、夕陽が顔にあたったリーちゃんのイメージと彼女の後の壁に映った影は、一生忘れることはできない。 (了)
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彼はやはり人間的に苦しみながら撮影していたと思います。それが、普通です。どうしようもない無力感もあったと思います。ベトナムの人が、ものすごい状況の中で、純真な介護を続けているのを見ているだけに、ジレンマに陥っていったのではないでしょうか。Posted by Picasa

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