2011-05-16

蓮の花奨学生からの便り(30)

今回の手紙は、ホーチミン市で大学に通うチ・君からです。震災後の日本のことを心配してくれています。
            ホーチミン市、2011年3月24日

愛のベトナムさわやか支援隊の皆様 及び宮尾 和宏さまへ

拝啓

私はホーチミンの経済大学のグウェンタイン・チです。最近、ニュースや新聞で知って、日本の大震災と津波が起きて、本当にビックリしました。皆様とご家族が住んでいる所は被害を受けなかったでしょうか?

日本の大震災の画像を見て、心が痛みます。泣きながら子供を探しに行く母親の画像や津波後のガレキの画像等を見ながら、涙が出てたまりませんでした。その時から、大震災で被害を受けた人の数が減少し、家族に再会できるように、私はお祈りしています。

また、家族を失った9歳の男の子はお腹が空いても、人から優先的に進められた一人前の食べ物を受け取らず、長い列でちゃんと並んでいるという新聞を見て、本当に感動して、この男の子から私は、とてもいいことを勉強させてもらいました。まだまだ感動する新聞記事はありますが、それらだけを見ても、私と友人たちは日本人の精神的強さに頭が下ります。日本のことはまるで鏡のようで、誰もが学び真似るべきだと思います。

現在、トゥー・ドゥック(北村註:ホーチミン市とビエンホア市の中間くらいの場所。THU DUC)という所で、軍隊に入り研修しています。軍の地域から出られませんので、日本の状況はあまり詳しく入ってきません。ですから、オンラインで、友達などと情報交換したり、手紙を書いて送る形でしています。だから、この手紙は遅くなって、申し訳ありません。

私は、本当に心から、日本の皆様がご無事で、安否の確認でき、家族に再会できるようにお祈りしています。ここベトナムでは、ベトナム人達はもちろん、私も大震災の被害を受けた日本の人達に自分のできる限りで寄付して、少しでも力を合わせていきたいと思います。

愛のベトナムさわやか支援隊の皆様は、現在どうなさっているかと心配しています。何回も同じような言葉を繰り返しますが、神様は、日本の皆様が無事に復興出来るように見守っていることを願っています。

最後ですが、皆様、どうかお元気で、お幸せでありますように。日本が一日も早く復興できまように、私は祈ってやみません。
NGUYEN THANH TRI より
お手紙をありがとうございました。
軍隊の研修に入っているなかで、日本のことを心配して下さり、本当にありがとうございます。
原発の方は困難がともない遅々として進んでいませんし、宮城、岩手などの東北地方の被災者もまだまだ苦しい状況です。時間がかかります。ですが、少しずつ・・立ち直りの目は出てきています。肉親を失った人たちはみな、まだ重い心を引きずりながらの生活です。本当に、時間がかかりそうです。
応援をありがとうございます。今年も元気でお会いしましょう。

北村 元 愛のさわやかベトナム支援隊
       Love & Support Vietnam Since 1990
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