今私は、昔の資料を整理しています。昨日は、ベトナムの資料を整理していました。そしたら、「パスポート売りの商売」という見出しの記事が出てきました。今から16年前の9月27日のチュオン・マイという新聞の記事です。
クアンチ省(北村註:ベトナム中部。ベトナム戦争時代はベトナム共和国(南ベトナム)の領土でした)の国境の町ラオ・バオでは、パスポート売りの商売が大当たりをしている。パスポート一冊につき、500ドル相当の商品がベトナムへの持ち込みで免税となる。つまり、パスポート4冊あれば、(ホンダの)ドリーム2(バイク)が免税になるということだ。かつての政府17号決議によると、外国へ仕事に行って帰ってきたものは、1000ドル相当の商品の持込みが免税となり、しかも、年に4回まで有効であるとされていた。
現在(北村註:1995年時点のこと)では、その政府19号決議によって、”全く自由”となり、1回に免税とされる品の額は500ドルだが、1日、1ヶ月、1年間に持ち込める回数は無制限となった。バイクを飛ばしてラオ・バオまで行き、パスポートを5~6冊借りてたうえ、他の人に又貸しすれば1日で結構な稼ぎとなる。
また元手があれば、自分で商品を買い入れて堂々と国境を超えることも出来る。話によると、ひとによっては1日に3往復する時もあり、利益は月に数億ドンになるという。一体、パスポートの出所はどこで、入管、税関は何をしているのであろうか。
こういう記事です。やはり、入管、税関も個人的に儲かっていたのではないか・・と、私は想像します。向こう三軒両隣の人びとが、すべてお目こぼしの中で行われないと、こういう密輸はできません。ラオバオは、まだ外国人旅行者に国境を開放していないのではないでしょうか。ですから、暗黙の内に、密輸行為を促進する闇のルートができるのです。
ラオスから商品を仕入れるのではたかが知れています。それも大元は多分タイから商品が運ばれてくると思います。ただ、一旦ルートが出来ると、思わぬものが運ばれてきます。しかし、いま、この2011年の時点でこういう行為がなされているかどうかは、疑問です。
北村 元 愛のさわやか支援隊
Love & Support Vietnam Since 1990
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