2010-01-12

トリビューン紙パート3(上)

シカゴ・トリビューン紙のパート3に移ります。
アメリカの撒布活動が終わって数十年が経つのに、ヴェトナムにおける先天性欠損症の高い発生率に果たす枯れ葉剤の役割が、疑問のまま確定されていないことを伝えています。
え?(*゜▽゜*)? (ノд`@)アイター
パート3  先天性欠損症に苦しむヴェトナム;援助遅れるアメリカ

戦争中に使用された枯れ葉剤に責任があるかどうかで、米、越の意見分かれる

泥水に浸かった苗床から苗を引き抜き、新しい田んぼに植え替えるため、明るい黄緑の細い苗の束を背中を丸めて田植えをしていく時に、陽光がダオ・ティ・キエウの麦わら帽子に照りつける。
その畑は、ベトナム戦争中の十代の時に田植えをしていた同じ稲田である。そして、彼女はまだ、はっきりと覚えている。彼女が働いている間、朝飛行機がやってきて、エージェント・オレンジと他の枯葉剤を撒布したのを。
「私が16歳の時です、飛行機が頭上を飛んでいるのを見たのは。そして、私が結婚するまで、撒布を見ました。熟したグァバのような臭いがした。木は生き残れなかった。私の服も湿った」と、キエウ(58)は言った。
彼女の鮮明な記憶は、トリビューン紙が分析した撒布飛行からも裏付けられた。それによると、少なくとも7回の撒布飛行がキエウの畑の上を通過して行われ、1万3千ガロンの枯れ葉剤が撒布された。
その後は、キエウ人生の物語は、単純で、残酷悲惨な数学で語られる。彼女には、8人の子供たちがいた。そのうちの7人は重度の奇形で生まれた。そのうち5人は8歳以前で亡くなった。彼女の夫は、アメリカと同盟を組んだ南ベトナム軍の兵士だったが、枯れ葉剤関連の癌にかかって、彼女の夫も亡くなった。
ベトナム戦争が終わって数十年が経過した今、アメリカ軍の枯れ葉剤の使用問題を取り巻く最も議論のある問題は、莫大な数のベトナム人に与えた健康への影響だ。
論争の中心は、ヴェトナムにおいて、除草剤と先天性欠損症の疑わしい関連にある。ベトナムでは、100人に5人以上の子どもが、何らかの身体的、または精神的な異常をもって生まれており、ベトナムの科学者によると、戦争の開始以来4倍も増加しているのだ。
アメリカ政府は、昨年、100万人を超えるベトナム退役軍人の障害者に137億ドルを支払った。その多くは、枯れ葉剤への曝露である。先天性欠損症で生まれた子どもをもつ復員軍人家族への補償に、数100万ドルが費やされている。しかし、アメリカ政府当局はヴェトナムにおける枯葉剤と疾病との関係を認めることに苛立ちを隠さない。
両国が1995年に国交正常化をして以来、アメリカ議会はエイズ感染率が世界で67位のヴェトナムに、HIV/エイズ対策費として少なくとも1億2500万ドルを割り当てた。アメリカ軍が落とした不発弾で手足を失ったベトナム人援助のために、およそ4600万ドルが提供された。

いまだ、35年前の戦争終結以来、南部の多数の一般市民が枯れ葉剤に曝露したという証拠があるにもかかわらず、アメリカ議会は除草剤関連問題でヴェトナムを援助するためにちょうど600万ドルをとってあった。枯れ葉剤は、その後アメリカで使用禁止になった。

フォード財団、ゲイツ財団と大西洋博愛団体を含む民間の慈善団体は、除草剤がもたらしたベトナム人の健康障害と環境破壊を克服援助するため、アメリカ政府のほぼ3倍以上の資金を拠出してきた。

戦争中、アメリカ政府当局は枯れ葉剤が無害であることを南ヴェトナムに保証した。南ベトナム政府も、代わる代わる、化学物質は安全だと国民を信じさせようとした。国立公文書館からの文書によると、ベトナム兵士は化学物質を浴びに行ったり、水でそれらを飲むくらいまで遠くに行った。

「公務員と幹部は、体と水に枯れ葉剤を吹きかけて、人々の前でそれを飲むことによって、枯れ葉作戦の無害性を説明した」と、南ベトナム人政府の1963年10月の報告は述べている。

アメリカ兵と同様、ベトナム市民も、空の除草剤のドラム缶をシャワーやバーベキュー用に使った。化学物質が無害だったと信じて、南ベトナム兵はしばしば、ダナンやビエンホアのような場所で、5ガロンも除草剤が残っている空のドラム缶を一般人に売ったと、政府の記録には出ている。

だが、合成物の多くは安全ではなかったのだ。それらは、最も有毒な人工化学物質として知られるダイオキシンTCDDに汚染されていたのだ。汚染物質は、エージェント・オレンジ、パープル、グリーンとピンクの中に発見された成分を製造するために、米化学会社によって使われた製造過程での予想外の副産物だった。それらのエージェント・オレンジ、パープル、グリーンとピンクは、ヴェトナムで撒布されたほぼ2000万ガロンの除草剤の65%以上を構成していた混合物である。

科学者は、ガン、パーキンソン病と重い先天性障害を含む12以上の疾病をダイオキシン関連とした。

「私は、ダイオキシンが崩壊させなかったホルモン系に出会ったことがない。それは、ほとんどすべての脊椎動物種の、発達のほとんどすべての段階で、広範囲にわたる影響を与える。」と言うのは、国立環境衛生科学研究所所長で、著名なダイオキシン専門家のリンダ・バーンバウム博士だ。((中)に続く)Posted by Picasa

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