2007-10-31

旅の感想(6)

櫻井 智子

ベトナムツアーへの参加は、今回で3回目となりましたが、参加する事が出来て本当に良かったと思ってています。

参加する度に色々な想いがこみ上げます。


今回、1番印象的だったことは、いまだにアメリカ政府は、ベトナムに対して、枯れ葉剤をまいた事を謝っていないこと。ベトナムの被害者に対して何の補償もしていないこと、でした。

しかしアメリカの枯葉剤被害者に対しては、ちゃんとした補償をしているということ・・・アメリカ政府の卑劣さがとても感じられました。


1日も早くベトナムの地に、平安がおとずれますようにと、願っています。 (了)

音楽と介助の二天一流

新谷文子

今年でベトナム訪問は5回目になりました。昨日の事の様であり、お会いする方々とはずっと昔から知り合いだった様な・・・訪問回数を重ねるごとに親密感を感じ、常に新鮮で私自身の心が豊かになる「旅」でした。

私は、音楽療法士と介護士としての二つの顔でベトナムとおつきあいしています。

まず、音楽療法士として、ハノイ市内の施設「平和村」と「友好村」で音楽療法をやらせて頂いています。初年(2002年)は、ベトナムの音楽も枯れ葉剤障害児者の状況もわからないまま、前に立ってリードをしました。何が出来て、何が出来ないのか???ただ夢中で楽しむ事だけを第一に実践しました。


指示する動作にも無理があったり、せっかくの手作り楽器も参加者の身体レベルでは使えなかったりで、失敗かな?と落ち込みましたが、声を出して笑う皆の姿に「ああ、これで良かったんだ」と安堵しました。

あれから5年。音楽療法士という殻から抜け出して、「音楽と笑いとコミュニケーション」という命題に挑戦してきました。
今年のセッションは最高に満喫できました。同行メンバーによる楽しい歌のプレゼントや腹話術が披露されました。

いよいよ音楽療法の番です。先ずは、身体をほぐすボディーパーカッション・・・音楽にのって全身運動から始め、「♪チェッチェッコリ」という曲の言葉の面白さを発声してもらいながら、腰振り体操という単純な動作を繰り返しますが、これは大人気です。心も体もほぐれ、参加者個々のリズム表現が出始めて、もはやお祭りモードです。

次はタイコの出番。といっても叩くのは私。全員で大きな円になり、前の人の肩や腰に手を組み前進し、タイコが鳴ったら反対周りをするゲームや、打ったタイコの数と同じ人数の友達と手を繋いで座るゲーム。タイコの音と同時に、歓声が会場いっぱいに広がり益々元気に。

最後は、三島市の有志が作って下さった「手作りシェーカー」を両手に持ち、音楽に合わせて振りながら自由に動き、思い思いのパフォーマンスをするリズムトレーニングでした。

全員が汗ダクダクで熱気ムンムン!参加者も職員もノリノリで、曲が止まりません。このままだとエンドレス?と思い、慌てて職員に「この曲で終わりにして下さい」とお願いしました。

8月20日午後の「友好村」では、高校生の伊藤啓太君と上崎理会子ちゃんが若い世代のパフォーマンスと、習い立てのベトナム語と流暢な英語でコミュニケーション能力を発揮してくれた事や、「ワールドビジョン」カナダの団体と各国の若者が参加した「インタナショナル・ワーク・キャンプ」の人たちも加わり、国際色豊かで、エネルギッシュな、“国際音楽療法”となり大成功に終りました。

「音楽に国境はない」――音楽は人の心を動かす偉大な力があることを実感しました。また歓声を挙げて楽しむ光景の中で出会えた笑顔。紛れもなく自然の笑顔です。その美しい笑顔に、私も元気を戴きました。来年も、またもう一人でも多くの笑顔を増やしてみせようと、誓いました。

また、車椅子の介護指導をする介護士としても、大きな感動をうけました。

私の尊敬する先生の言葉に「人生に一つとして無駄はない」とあります。

介護職員として2年間の経験。静岡県立東部養護学校での音楽療法(社会人講師)の経験。触る角度によって骨折し易い学童の身体介助の方法を、専門の先生の指導の下に会得したことです。この二つの貴重な経験は、ベトナム支援のためであったのだと、認識を新にしました。

国内での介助と違い、ベトナムの枯れ葉剤の被害者には、体の変形だけではなく、骨自体の変形と脆さがあるのではと、恐る恐る体に触れてきました。

ベッドから車椅子へ移乗。車椅子に座位を保つ。そしてデコボコ道を安全に走行する実演の後、家族(介助者)に実地練習をして頂きます。これは車椅子による事故を絶対起こさないためのものです。ご両親に押されて家の周りを走行した時の障害の子どもや成人の嬉しそうな笑顔。甥子さんの介助で自宅から表の大通りまで、車椅子で“散歩”された退役軍人。久々の外出でゆっくり辺りを見回しては時折頷いて見せてくれた優しい笑顔。何度も何度も手で最敬礼して感謝の意を。ご高齢も体調不良も感じさせないすばらしき表情をみて、最高に素晴らしいひと時を共に過ごせたと実感しました。

今年も沢山のかけがえのない出会いが。苦境の中でも見失わない弱者への思いやりや家族愛などなど、在宅訪問で学んだことは数多くあります。この全てが私の活力です。辛い時枯れ葉剤障害児者の現状を思い出しては、自分を励ましています。

帰国後は、理解の輪を広げようと現地で撮ったビデを活用して、「ベトナム枯れ葉剤被害者の支援活動&脳さわやかセミナー」と題し、沼津市を中心に8箇所で講演を致しました。

今後も地域での活動を糧に、私の持てる力の全てをベトナムの地に捧げようと、決意も新たに、来年も自身に挑んで行きたいと思っています。(了)
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