2007-10-18

枯れ葉剤訴訟 因果関係(2)

第2回も、ベトナム枯葉剤被害者協会常務理事、レ・ドゥック・ティエット弁護士の記事です。

ベトナム枯れ葉剤被害者の訴訟では、被告弁護士は次のような結論を出した。

原因について:
-オレンジ剤は毒ではない。草取りに使うためだ。農業によく使用していて、普通に販売されている。
-オレンジ剤は毒があっても、わずかの量しかない。
-ダイオキシンは農薬、木材を保護する薬剤、製紙の工程でも、虫除け薬剤、ごみの燃焼、森林の火事などからも、ダイオキシンは出る。

そういう理由で、被告弁護士は枯れ葉剤はアメリカの化学会社を告する原因にはならない。ベトナムの環境や人間の中にダイオキシンがあるのは、別の原因からだとした。



結果について:
-今まで科学は、まだはっきりとダイオキシンが原因で疾病になるのことは証明されていない。ガンや奇形児出産などは、どの時代でも、どこの国でもある。


-ガンの患者や奇形出産の患者などがベトナム人に多いのは、この国の貧困状態が原因だからだ。

上記の結論で、被告側弁護士は、ベトナム被害者はオレンジ剤の原因で病気になったということを拒否した。
被告の結論を否定するためには、原告は次の3つのことを満たされなければならない。

-科学の色々な分野の証明がなさければならない:疾病証明、毒学、遺伝学、遺伝子学、血液型、科学、環境...10部門以上の証明が必要となる。


-国際法理論基礎、国際習慣基礎とアメリカの法律基礎(アメリカで行うので
)がなければならない。

-客観的な証拠:枯れ葉剤を撒いた証拠、病気の診断書、被害者の血液診断、母乳の診断結果は国内や国外の権威ある病院からだされたもの。


被告の結論を否定する時、原告側は相手が拒否できない納得出来る結論を出すことが出来た。
1960年から、被告側はダイオキシンがとても人間の健康に悪い、環境に悪いとうことを知っていた。


1億分の5グラムという微量でも、出産したばかりのほ乳類の動物を殺すことが出来る、と。

動物実験から、ダイオキシンは、ガンの原因であり、遺伝子関連の病気や生後異形病気(後天的奇形生の病気)の原因となった。薬剤を作る時、ダイオキシンを安全基準以下にすることもしなかった。営利のために皆を騙し、分かっていること、していることを隠した。

ダイオキシンが色々のところから生まれても、調査によって、診断した被害者から採取したダイオキシンの結果と食べ物からとったダイオキシンの結果は、60年代にアメリカが撒いた枯れ葉剤からの原因だと判定できた。


全米科学アカデミー医学研究所もダイオキシン関連の病気を認めている。(つづく)Posted by Picasa

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