2011-04-15

蓮の花奨学生からの便り(25)

少し、ブログの時間が空いてしまいました。3月11日の東日本大震災が起き、そのために日本に行っていました。個人的ですが、東北の私の友が元気であるのを知り、安心しましたが、死者・行方不明者が3万人を超えるのは間違いなく、ほんとうに日本にいても心穏やかではありませんでした。犠牲になられた方々に心よりご冥福をお祈りし、被災された方々が一日も早く立ち上がれる環境が整うことを祈りたいと思います。お見舞い申し上げます。瓦礫と放射能の中から立ち上がることはよういなことではなく、なおかつ生きた瓦礫(菅直人)の撤去も容易なことではありません。

今回の手紙は、クアンガイ省のトークエンさんと思われる方からのお手紙です。名前が書かれていませんでした。住所もなく、辛うじて、ダクラク省のバンメ・トゥオットからのものであることがわかり、トー・クエンさんと判断しました。ダクラク省は、中部高原地帯の省です。
イメージ 1
コーヒー、ゴム、カカオ、コショウなど農林産品の生産・加工などが盛んなところで、コーヒー取り引きセンター、もありますね。

BUON ME THUOT-DAKLAK, ベトナム2011年1月20日

前略ごめんください。

 まず、皆さまに「健康と新年おめどとう」と伝えたいです。今年もお元気で、幸福で、幸運と成功の一年になりまようにお祈りしています。皆さんのお仕事は順調にいっていますか?皆さんのご好意は、私とベトナム人達に多くの喜びをもたらして下さいました。このご好意は皆さんの人生にも、同じように多くの喜びをもたらす様になると信じております。

昨日、私は最後の科目の試験を受けました。テストの結果は期待通りではありませんでしたが、自分自身は全力を尽くしたので、満足しました。現在のテストが終わったばかりなので、テストの結果が出ましたら、皆さんに成績表をお送りするつもりです。
日本はベトナムのお正月のように迎えるでしょうか?私の住んでいる所の周りの人々はお正月を迎えるために、大掃除したり、色々なことを準備したりしているように誰でも忙しそうです。お正月は家族のメンバーが集まって、一緒に新年を迎える季節ですが、今年は兄が家族と一緒に迎春できませんので、本当に寂しいです。兄は来年の大学の研修をするために、アルバイトしてお金を貯金しなければなりません。学費のために、普段勉強しながらアルバイトしますが、大学の研修はすごくお金がかかるそうですから、ずっと仕事をしなければならないのです。ですから、今年のお正月を家族と一緒に迎えられません。父が居ないので、兄が家族を背負っています。年に一週間しか休めず、次の学年の学費のために、アルバイトしています。兄の成績の結果が良く、いつもクラスのトップ10の中に位置しています。私は家族の一員として誇りがあり、そういう家族を愛しています。
家族はたくさん困難な問題を抱えていますが、良い母と良い兄と日本人の皆さんから支援していただき、自分は他の人に比べて幸運と思っています。そのために、自分自身が選択した道で前向きに歩いてゆけます。日本の皆さんのご期待に応えて一生懸命に頑張りたいと思います。まだ先の人生は分かりませんが、皆さんからの熱意のあるお手伝いを戴き、自分自身が成功できるように頑張ります。

最後になりますが、皆さまのお手紙のお返事を楽しみに待っています。この前に、皆さんにお手紙を送りましたが、返事が無かったので、すごく寂しかったです。たぶん皆さんが忙しいと思いますけど、いつか皆さんにまたお会いできたらと、楽しみに待っています。
皆さん、お元気で、良い年になりますように!! かしこ

お手紙ありがとうございました。故郷を離れて、ダクラク省で勉強されていること、いろいろと心配なこともあるでしょう。素晴らしいお母さんと家計のために、一所懸命働くお兄さんのことを誇らしげにかていました。自分の家族が自慢できることは、すごいこです。お父さんが居らっしゃらない分、お兄さんが、その代わりを務めていらっしゃる・・・・いつか、お会いしたいと思います。
私たちのできることはほんのわずかなこと、そのことに感謝の気持ちを述べて下さり、私たちはとてもうれしいし、またすばらしいご家庭に育ったのだなと痛いほどわかります。
こんどの学校の成績・・・私たちは楽しみに待っています。人に見せるということは、それだけ負担がかかりますが、それだけ頑張る決意をみせるということでもあります。少しでも好成績であることを祈っていますよ。

お手紙のお返事ごめんなさい。住所がないと出せないもので・・・お許しください。8月にまた、元気でお会いしましょうね。

北村 元 愛のべとなむさわやか支援隊 since1990
<本ブログの無断転載・複製を固く禁じます>Posted by Picasa

0 件のコメント: