2008-11-03

ハノイを中心に広範に大被害

11月3日 依然としてハノイ市は水没状態だ。昨日の数字と違う部分もあるが、被害の全体像をつかむために、現時点でつかんだ情報をブログに載せておきたい。

この1週間の大雨によるベトナム中部北部の最新の死者の総数は、未確認だが、55名に達している。

首都のハノイでは、野菜が暴騰し、来週分の野菜が底をついており、野菜が来週市場にでるかどうか危ぶまれている他、水道水も汚染され、飲み水の確保も緊急課題になってきた。

ハノイでは雨は日曜日の朝一時止んだが、午後から降り出し、依然水没状態である。

当局は、水害はさらに悪化の様相を見せていると警告を出した。

全ての湖と河は氾濫しており、ハノイを取り巻く紅河(ホンがわ)の土手も危険状態になり、決壊も視野に入ってきている。

大雨は、家屋、発電所、学校、事務所など至る所で被害を与え、仕事場から帰宅できない人も多数に登っている。洪水で、市内の給水も汚染している。

「水が汚いので、泳いで帰るわけにもいかず、2日間オフィスで過ごしました。全くの悪夢です」と、グエン・ゴック・キエムさん(29歳)は言った。

ニンビン省では、河川が溢れ、1万戸が浸水している。土手の補強作業をしていた兵士1人が、土曜日に死亡したと、ニンビン省人民委員会のブイ・ヴァン・タン委員長は言った。

当局は、民兵1000人を動員して、村人を高台に避難させている他、水害地域に食糧を急送している、と、タン委員長は語った。

現時点での最優先課題は、堤防の決壊を防ぐことで、最悪の場合は、数十万の人の被害者がでる」と、タン委員長は予測する。

北部のホア・ビン省とフー・ト省で合わせて3人が水に流されたほか、ヴィン・フック省では2人が行方不明になっている。

ベトナム中部では水が引き始めたが、ハティン省で4人の死体が見つかり死者の合計は28人と増えた。ハティン省では、合計12人が溺れ死んでいる。

隣のゲ・アン省では、先週、下校途中の4人の子どもが水にさらわれ、これまでに合計12人の死者が出ている。

またクアンガイ省とクアンビン省で、合計4人の死者がでている。

更に悪いニュースだが、北部では後数日は降り続く様子で、さらに被害が広がることが懸念されている。
穀物の被害は広範囲に拡大しており、悲惨の二文字である。
                       
*再度ご説明しますが、ここに挙げた数字は必ずしも正確ではありません。それは、交通・通信事情のよくない地域で洪水が多数発生しており、正確な数字をつかむまでには、数週間はかかるとみられるからです。
                           
ほんとうに、ベトナムの皆様に、お悔やみとお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧を念じております。(北村 記)Posted by Picasa

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