2010-07-21

米越対話グループ(3)

今回のブログも、米越対話グループから、シカゴ・トリビューンの記事をご紹介します。
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枯れ葉剤汚染地の浄化に3億ドル計画 民間人会議フォード財団本部



米越の疾病に関連のある枯れ葉剤汚染地を対象に10年かけて

という見出しがついています。
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著名なアメリカとヴェトナムの民間人、科学者と政策担当者委員会は、ベトナム戦争中にアメリカ軍が使用したエージェント・オレンジと他の除草剤の健康と環境への衝撃をめぐって交わされてきた40年に及ぶ論争の頁を繰ることを目的として、6月16日に一つの計画が発表された。

『10年間―3億ドル計画』は、かつて旧アメリカ軍事施設に貯蔵されたダイオキシ入りの除草剤で汚染されたままの旧南ベトナムに点在する12箇所以上の汚染地の浄化を呼びかけている。
同計画は、ダイオキシン関連の障害者や他の疾病患者のために、医療と他の支援を拡大するものだ。

米越両政府間の協力で、最近の科学研究と小規模の努力を基礎に築きあげながら、同計画は民間財団や人道グループだけでなく、米国政府からもより大きな財政、技術支援を求めている。多くの民間グループが同計画に署名する一方、起草者は連邦政府が経費の大半を荷なってくれることを望んでいる。
「これは、長い間議論の応酬をした政治問題だった。我々は、この報告書が政治の影響力を緩和し、この問題解決に焦点を当てることを望む。最終的にはこの問題を我々の記憶の彼方に置くことが、我々の戦略的道徳的利益にかなう」と、ウォルター・アイザックソン(アスペン研究所CEO、エージェント・オレンジ問題米越対話グループ共同議長)が言った。



同行動計画は3段階に分かれている。最大の汚染地1つであるダナンでは、米越の科学者小集団が浄化作業してきたが、第1段階で、3年間1億ドルかけて、ダナンで修復を完了させた後、他の重度汚染地でも、同様の作業を行う。
枯れ葉剤を散布するアメリカ軍C123輸送機
この他、第一段階では、枯れ葉剤で損害を受けた森林の範囲を評価するための2カ国間の共同研究も含まれている。それは、実質上、重度の影響を受けた地域の森林を再生しようとしているベトナムにとって強力な支援につながる。



最終的には、障害の原因がエージェント・オレンジ剤によるものであったかどうかについての異論のある議論を棚上げして、この行動計画は、先天性欠損症の被害者の登録にとどまらず、障害者の全国調査を行うという高い目標に据えることで、ベトナムの医療制度の改善に寄与することになる。 この行動は、医療従事者の訓練、妊婦の検診、幼児発達の監視という面でもベトナムを支援することになる。
旧ダナン空港北部を警備する
「後ろに下がって見てみると、現在我々が立っている段階は、問題が大きすぎて解決不能に見えないように、問題を結晶化させる案を作った段階だ」と、フォード財団理事長として2007年に対話グループの設立に手を貸したスーザン・ベレスフォードは言った。

フォード財団は、1990年代後期からヴェトナムで科学研究と人道支援を進めてきた。


昨年12月に、トリビューン紙は、エージェント・オレンジの遺産に関して、五回シリーズの記事を掲載した。それ以来、同紙は、枯れ葉剤に曝露したアメリカ復員軍人への障害補償で年間ほぼ20億ドルの税金が使われていると、アメリカ納税者に医療経費を紙上で発表した。

米復員軍人省のデータによれば、この他に、脊椎披裂など他の先天性欠損症で苦しむおよそ1,200人の復員軍人の子供たちへの補償として、年間2000万ドルが使われている。
ダナン空港 ベトナム戦争時代の格納庫が見られる↓
1961年~1971年の間に、アメリカ軍は旧南ベトナム全域と、カンボジアとラオスの国境沿いにほぼ2000万ガロンのエージェント・オレンジと他の枯れ葉剤を撒布した。その化学剤は、密生したジャングルを枯らせ、敵の収穫物を壊滅させるのに用いられた。

エージェント・オレンジが種々の疾病や先天性欠損症を直接引き起こすという説に一部の科学者は依然として懐疑的だが、終戦後まとめられた何百という独立調査では、エージェント・オレンジに曝露した人々が疾病を起こす大きな危険性を持っているという強い証拠が明らかにされている。(つづく)Posted by Picasa

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