2007-02-15

第1回『べとなむ枯れ葉剤被害者の写真展』(2)

開催初日の1月21日。
この日一日で、32名の来場者がありました。嬉しかったですね。初日は、まあまあのスタートでした。



22日、約束通り、静岡朝日テレビが二度目の取材に来てくださいました。運良くというか、取材撮影中は、来場者がなく、思うとおりの取材協力をさせて頂きました。この取材の放映は翌日の23日の同局「とびっきり静岡」と伺い、これこそまさに口コミで放映場面の視聴方の宣伝に務めました。

幸運は続くもので、22日の午後には、毎日新聞の浜中記者が訪れてくださり、写真展の主旨などについて質問したり、たくさんの写真を撮って帰られました。

嬉しいことに、23日の毎日新聞朝刊の静岡地方版に掲載して頂きました(記事は別掲)。
この日は、朝刊は毎日新聞で、夕方は静岡朝日テレビと報道が続き、私たちには、大きな追い風になりました。ありがとうございました。

「テレビを見たよ」と、何人もの友人から連絡を頂きました。
「毎日新聞に載っていましたね」とも、多くの方からの反響を頂戴しました。

宣伝効果は? かなりあったと考えます。

大釜会長は、準備と写真説明の勉強で連日多忙を極めたようで、大釜コンピューターは、初日から喉を潰して、声が出ない状況の中で、来場者一人ひとりに懇切丁寧に説明をしていました。

「ベトナム戦争では枯れ葉剤が化学兵器として使用されましたが、この化学兵器は研究の途上の第2次世界大戦中に、日本にも撒かれる計画がありました。

第2次世界大戦の末期の1945年、東京、横浜、大阪、名古屋、神戸周辺の稲作地帯に撒布し、穀物に被害を与えようとした作戦だったようですが、広島、長崎への原爆投下で終戦を迎えたのが日本です。

化学兵器として使用されたベトナムでは、終戦後32年たった今、自然界においては今なお南部の重撒布地帯では大木が育たず、人間界では枯れ葉剤を浴びた人々は、展示写真にあるように塗炭の苦しみを味わい続けています。子孫にあっては、生まれながらの奇形であったり、誕生時は正常であっても成長とともに異常が出て日常生活ですら人手を借りないと生活が出来ない状態になっている人が、多く見られます。まさに、生まれながらにして地獄の生活です。

北ベトナムであれ、南ベトナムであれ、従軍した人に加えて、だい2世代、第3世代までもが被害に苦しんでいます。この写真をご覧になって、平和を願い、苦しみに耐えて生活している被害者に暖かいご支援をお願いしたい」などと、一生懸命の説明をしてもらった。

Posted by Picasa 忘れられないのは、写真展会場に入るなり、「見るに耐えない」と言って帰られた方です。これも現実です。

「見るに耐えない方々」が、ベトナムの国土に住んでいるのです。私たちは、彼らがどんな姿をしていようと、忌避する積もりはありません。そういう人たちが、社会の片隅で必死に生きている時に、援助の手をさしのべない手はありません。

他のすべての方は、目を凝らして最後まで見てくださいました。
「こんな悲惨なことを二度と起こしてはなりません」「絶対戦争をしてはいけません」「被害者をなんとか助けてあげたいです」会場で聞こえてきた多くの訪問者の声です。


写真を見終わると、コーヒー・コーナーで、ベトナムが世界に誇るベトナム・コーヒーを味わって頂きながら、支援隊のベトナム・ツアーへの参加を呼びかけたり、愛のベトナムさわやか支援隊の支援状況を説明しました。

「日本にもたくさんの支援グループがありますが、私たちの支援は、どこからみても見放された貧困に喘いでいる被害者宅を訪問し、援助、激励を行うことです。こんな支援を行っているグループは他にはありません」と、力説。

そういう会長の話を聞いた多くの方が、「わずかですが、支援に使ってください」と、募金箱に寄付金を入れてくださいました。

8日間を通して、合計180人。1日平均22.5人。お客さまからの寄付金と洋服の売上げを合わせると、12万8,281円でした。地味かと思われるでしょうが、望外の成果であり、望外の喜びでした。

お客様のお声を聞いて、本当によかった、と思いました。
写真展を開催した甲斐があった、と思いました。
写真展の会場だけでなく、自宅や、職場、学校に戻って、家族や知人、友人などに話して頂ける・・・・そう確信したからです。

たっぷり準備不足だった初回としては、大成功であったと誇りに思いました。
反省点も多々あります。でも、元気が出てきました。次も、どこかで開催したいと思えるようになりました。そんな希望につなぎながら、8日間を無事に終了することが出来ました。


会場を無料提供してくださった藤代町の露木友和さんに、まず大感謝を申し上げます。私たちの写真展に関心を示してくださった静岡朝日テレビ、コンテンツ局報道部の浜田雅人さん、同じく報道部カメラマンの廣田 亮さん、毎日新聞沼津支局の浜中慎哉さん、ありがとうございました。


そして、なによりもお忙しい中を会場に運んでくださった市民の皆様に、こころより感謝を申しあげて、第1回写真展の報告とさせて頂きます。
(文責:愛のベトナムさわやか支援隊 事務局長 宮尾 和宏)

毎日新聞 静岡東部版(27面)掲載記事 転載(原文のまま)

☆三島市・枯れ葉剤被害者の写真展 ベトナム戦争時の枯れ葉剤散布で、身体障害を負って生まれた子の写真などの展示が、藤代町の露木酒店で開かれている=写真。入場無料。28日まで。募金活動をする市民団体「ベトナム枯葉剤被害者支援の会」(大釜一男代表)が主催。会場では3人分の手足を持って生まれた赤ちゃんや、顔が膨らむ病気に苦しむ子などの写真約70点が展示されている。
 同会によると、ベトナムでは今でも、当時直接被害を受けた人に加え、その子、孫、ひ孫の世代まで300万人以上が被害に苦しんでいる。大釜代表は、「こんな悲惨な現状があることを知ってほしい」と話した。問い合わせは同会(055・971・0881)。

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