2010-10-20

支援の旅(57)ニンビン省2奨学金1

8月20日:ニンビン省の枯れ葉剤被害者協会の中で、贈呈式は行われました。大通りに面していて、車のクラクションがひっきりなしに飛び込んできます。話が中断されたり、聞こえない部分もありました。

司会者のマイ・スアン・ティンさんから、「今回、ベトナム外務省を通じて、日本の皆様から支援を頂くことに感謝をしております。ベトナム国内でも一所懸命支援をしているのですが、それでも支援は限られています」と、開会のご挨拶があり、ニンビン省枯れ葉剤被害者協会のミエン会長。外務省プレスセンターのレ・ドゥック・タインさん。愛のベトナムさわやか支援隊の宮尾会長の順で紹介されました。
開会の挨拶ティンさん
クアック・タイン・ミエン会長のご挨拶をご紹介します。
ベトナム戦争は終わりましたが、その被害はまだまだ残っています。ニンビン省では、枯れ葉剤の被害者は4201人います。その中で子供は1893人います。合計で2750世帯が被害者を抱えています。1世帯で2人以上の被害者がいる世帯は315世帯です。3人以上被害者のいる世帯は39世帯です。5人6人と被害者を抱えた世帯もいます。


例えば、ニンビン市に住んでいるリン・ヴァン・クアンさんは、直接枯れ葉剤を浴びた人ですが、お子さん5人が被害者となっています。その中で、一人は亡くなっています。枯れ葉剤被害は、とても大きな問題です。ベトナム政府も支援をしていますが、全家庭に支援しきれていません。

最近、ベトナム政府も政策を強化して、支援の規模を拡大して被害者に手を差し伸べてはいますが、枯れ葉剤被害者は経済的な面と、精神的な問題で、多くの困難を抱えています
宮尾会長とミエン会長(右)
そういう点からも、外国からの支援がとても大事と考えています。今回、ベトナム外務省を通じて、日本の皆様から支援を頂くことに感謝をしております。ベトナム国内でも一所懸命支援をしているのですが、それでも支援は限られています。海外の団体として、今回日本からお見えになった支援隊の皆様が、奨学金を渡してくださることを大変にありがたく思っています。皆様の支援はとても有意義なことであって、子供たちの励みになります。こどもたちには、これを契機に、一所懸命勉強してもらって、家族のため、国の為に貢献していくことを期待してます。皆様の支援は、とても,有意義なことであり、人道的支援と申せます。心から、深い感謝の気持ちを表し、お礼を申し上げます。」(拍手)
ミエン会長のご挨拶
この後、支援隊を代表して、北村がご挨拶申し上げました。(要旨)

本日は、私たち、日本とオーストラリアから支援にやってまいりました。私は北村と申します。ニンビン省枯れ葉剤被害者協会クアック・タイン・ミエン会長他皆様のご協力を頂き、ニンビン省の若い皆様に奨学金が贈呈できることを大変嬉しく思っています。

最も欠かすことのできない国家遺産とは何か、それは人材です。では,教育の目的というのは何でしょうか? その一つは、一人ひとりが自分を輝かせていって、幸福をめざすことにあります。知識や学力はもちろん大事です。しかし、社会の荒波を乗り越えていくには、それだけでは足りません。

自分が困難に直面した時に、「だけど、私は絶対に負けない」という皆さんが、原点を持っているかによります。その原点の一つに、私たちが今日なれれば、光栄です。困難が無いのが、幸せではありません。困難に打ち勝っていく中に、幸福があると考えてください。

本日、贈呈するお金を,皆さん方に使っていただくことを大変に嬉しく思っています。戦うことは、何にも代えがたい貴重な経験です。本日から、前進を止めることなく、一生涯勉強を続けていって欲しいと思います。

困った時に、「あっ、日本で応援してくれている人がいる」と思ってくださるなら、私たちにこれ以上うれしいことはありません。ぜひ、成績優秀で学校を卒業して下さい。学生生活を健康で過ごしてください。
 最後に、ミエン会長ほか枯れ葉剤被害者協会の方々、本日奨学金をお受けになる生徒さんと、そのご家族のご健康をお祈りしまして、ご挨拶に代えます
(つづく)Posted by Picasa

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